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昼間は随分と暑くなってきましたが、朝晩は冷えますねー。
部屋は飼育生物の為に空調管理しているのですが、家を出る時間には暖房じゃないと寒いのですが、
日中は冷房にしないと立地的にも煮上がるような室温になってしまいます。
逆に真夏であれば、一日中冷房にしておけばなんとかなるので、
今の時期は逆に辛いですねー……。

まあ、この寒暖差が高地性種のネペンテスには理想的でもあるのですけれど。



N. inermis Gunung Gadut / Wistuba
ネペンテス・イナーミス

繊細な見た目とは裏腹の超強健スマトラ高山系ネペンテス。
うちの過酷な環境にもよく馴染んで、夏の暑さにも冬の寒さにも、
乃奈に鉢を割られても元気に捕虫袋を着けてくれる健気さを持っています。

ただ、さすがに過酷な環境のせいもあってか成長は通常より遅めです。
本種はきちんと環境を整えてあげれば、半年程度で上位袋に移行しますので。



去年アザミウマに成長点を潰された影響で脇芽から成長を再開したのですが、
気付けば二芽立ちになってますね……。
なんだかかわいい気もしますが、このまま育てるとごちゃごちゃ散らかりそうなので、
小さいほうの芽を切り取って挿してみるのも悪くないかもしれません。

さすがにアリストリコーサほど簡単に根付くとも思えないですけれど、
高地性原種の希少種の株数が増えれば、それはそれでとても嬉しいことですので。

方式は水挿しからの発根確認次第、ミズゴケ鉢上げかなぁ……。
細粒鹿沼単用でもいい気もしますけれど、悩みどころね。



小さいほうの芽に着いた捕虫袋。
なにこれかわいい。

栽培を始めて年数も浅く、まだまだ駆け出しではありますけれど、
初期から居るメンバーは大株になって脇芽を出している子もちらほらで、
脇芽に着く小さな捕虫袋は栽培当初に迎えた当時の幼苗の頃にも似ていて懐かしくもあり。

バケツのような巨大な袋も魅力的ではありますが、
こういう小さな飴細工のような、精緻な袋も奥ゆかしさがあっていいですねー。
この国の住宅事情的にも育てやすさがありますしね。


Author:左沢ねあ
すっかり更新が滞ってしまいましたが生きてます。
新年度に入ったこともありますが、職種的にも非常事態宣言の発令以降とんでもなく忙しく、
ブログの更新どころか植物の世話も一切できない状況でした。
最低限の管理は一応、現在"こちら側"に来ている『乃奈』に一任している状況です。

ただ、最近は夜温も上がってきて高地性種は屋外管理でも大丈夫になってきたので、
負担的にはだいぶ軽くなってきたとは思うのですけれど……。
春の暖かい雨に打たれたりすれば、調子も上がってきますしねー。

……でも、雹はちょっと聞いてないです。
この辺で雹なんて降ったの何年ぶりですか……?

幸いすぐ気付いたので低温障害を受けることもなく、
小粒だったので遮光ネットに阻まれて直撃することもなく、
物理的な被害もほとんどありませんでした。

今では螻蛄が鳴いてますけど、この鳴き声が毎年の高地性種を終日屋外管理する目安になってます。



N. aristolochioides x ventricosa BE-3447 #2(♂) / Borneo Exotics
ネペンテス・アリストリコーサ

主茎に着いた袋。
捕虫袋は雌株のコロコロした形の方がかわいいと思ってましたけど、
アッパーになると雄株のシュッとした形もかっこいいですね。

新しい袋の瑞々しさもたまりませんが、ベントリが入ってる分古い袋も長持ちします。
その特性から、本来オフシーズンである冬でもそれなりに袋を着けているので、
気楽に栽培を楽しむだけなら本種以上に適任な子はそうそうないですよ。

現在雌株の方を挿し木増殖中なので、鉢上げと余暇ができれば放出したいですね。



………。

『乃奈』から一応「花みたいなのが咲いてるです」との報告は受けていたのですが、
咲いてはいないものの、本当に出穂してますねー……。

今回は雌花と同時でもないですし、花粉を冷凍保存する予定もないので、
無意味に咲かせても体力を使わせるだけなので、さくっと削除しておきます。

ただ、対応が遅れて既に開花寸前状態なので、ここまで育つのに結構体力使わせちゃったかも。
大株なので体力は十分だとは思いますけれど、その分を捕虫袋に回してくれたら……というのが本音です。

まあ、今は明るい時間はほぼ家に居られないので、のんびり観賞する時間も無いのですけれど。




脇芽も十分に充実してますし、雄株の方も主茎はバラして挿し木にしてもいいのですけれど、
雄株はアッパーの方が魅力的なので、長く伸びた主茎は残しておきたい気もします。

……としたら、増殖は脇芽を挿す感じになりそうですね。
どちらにしても、雌株と混同しないようにラベル管理を徹底しないとですけど。

………
……


さて、現在植物の管理を任せている『乃奈』ですが、
彼女がこんな海からも離れた極東支部に来ていることに違和感を持った人も少なくないと思います。



本来の目的は植物の管理ではなく、水槽の立ち上げを依頼している形となっています。
ウニとか飼ってたよくわからないなんちゃって海水水槽と違って、『乃奈』が監修してるので安心です。
こことかこことか、以前からいろいろ準備してたのですが、やっと始まりました。
部屋に海があると、やっぱりなんだかいいですねー。

……ただ、照明はオートタイマー管理なので、朝は点灯前に出ないとですし、
帰ってきたら消灯済みなので、いつ見ても昏い深海状態なんですけど……。

今はまだ何も居ないので、しばらく回したらパイロット的な生体を入れたいところです。
昼間は照明点いてるみたいですし、苔も生えてくると思うので、
夜しか見れないなら、タカラガイとか面白いんじゃないでしょうか。

……あ、タカラガイとか書いてたら、また沖縄でビーチコーミングしたくなってきました。
現状だと余暇的にも情勢的にも到底行けませんので、このウイルス禍を無事に乗り越えたら、
がんばった自分へのご褒美と称して、またプチ旅行でも画策しましょう。
新しい水着も、もう買ってあったりして。


Author:左沢ねあ
桜も満開の最盛期を超えて散り始めて、桜吹雪も風流ですね。
最近は夜温もすっかり上がり、本格的な春の訪れを告げる螻蛄の夜鳴きも喧しく。
これなら高地性種は終日屋外管理でも平気になりそうなので、栽培の手間も大幅に軽減できそうです。

………
……




どーいうことですか!

……以前にも、満開の桜に積もる雪という光景を目にしたことがあります。
とても大きなことが起こった直後の出来事だったので、その年のことはよく覚えています。
忘れもしない、今から9年前のことです。



当時は国中が喪中のような自粛状態でしたけれど、
花に積もった雪というのも、なかなか風流ですね。
花からしたら、せっかく咲いたところに堪ったものじゃないのでしょうけれど……。

ただ、今年も感染症の大流行によって大規模なお花見は出来ないみたいです。
前回の時といい桜に積もった雪は、なんだかこの国の困難を視覚的に表しているようにも見えます。



Muscari sp.

雪の中だと清楚な桜色よりも、ビビッドカラーな鮮やかな花の方が映えますね。
突然の花冷えに、一気に真冬に逆戻りしたような気候でしたが、
さすがにもう4月ということもあり、長続きはしないみたいです。
午後には寒気も抜けて暖かい空気が入り始めたこともあってか、雪はみるみる解け始めました。
数日もすれば、今度こそ高地性種は屋外管理に移行できそうです。
週二更新はちょっと厳しいかもしれませんねー……。
現状でも滞りがちなのに、これからどんどん忙しくなってきますし、
自分の心もそろそろ疑い始めてる、そうぼちぼちペースを落とすべきなのだろう。
ひとつひとつ噛みしめながら、ながら族もう終わり。
季節を感じ風を感じ緑を見よう。

けみがでの急に歌う方
結局南極何が言いたいかといえば、週一更新に運営縮小するか、
ゴーストライターでも使うかなーって感じです。
堂々と宣言してる辺りでゴーストも何もないですけど。
去年からやるやる詐欺で滞ってる水槽立ち上げ企画を、
『ノナ』辺りにでもやらせといたらいいんじゃないでしょうか。
どうせ記事の校正は森野の管轄ですしね、みんなで続けたらいいと思うです。



N. sibuyanensis
ネペンテス シブヤンエンシス

以前からちらほら予兆はあったのですけれど、うちに居るシブヤンの多くに脇芽が出てます。
株はまだまだ成熟したサイズではないですし、主茎も下葉が枯れてて不調気味ですし、
一度主茎を切り落として全てを『ゼロ』に戻し、次の世代に未来を託すのも悪くないんじゃないかと。
不調気味のまま二芽を維持できる余力があるか微妙なところですし、
あんまり判断を先延ばしにして主茎が衰退気味になってきたら、いざ挿しても着かなさそうですし。
今から水挿しにしておけば、梅雨の頃には発根して、順化の時期を一番いい環境で迎えられそうですし。

脇芽の状態のシブヤンを、幼苗の状態からまた育ててみたいっていうのも多少はあります。



N. burbidgeae x edwardsiana
ネペンテス バービッジアエ × エドワードシアナ

こちらは以前、暴れて持て余して切り落とされた主茎の成れ果て、ですね。
ある意味先述のシブヤンのモデルタイプになるであろうケース。
水挿しにして発根したので鉢上げしたのですが、根が少ないので主茎の巨大な草体を支え切れてません。
一応は支柱に固定してはいるものの、ぶるんぶるんしよるので根部の負担も大きいはず。
こちらも脇芽が出ているので、こっちがある程度育ったら主茎の方はまた落とそうかと思います。

……でも、この株も同じ経緯で落とされた主茎を挿し穂として作られたんですよね。
同じ流れで挿し続けたら、この個体、無限に殖え続けるのでは……?
輸入したのは一株だけのはずですが、いつの間にか三鉢居ますからね……。



N. xMiranda
ネペンテス ミランダ

ホームセンターで干乾びてた見切り品をトリートメントしたら復活した個体。
調子が戻った途端に伸びまくって持て余したので吊り鉢にしたのですが、
最近は吊り鉢にしても重いし、あっちこっち引っ掛かるので持て余し気味です。
ちなみに画像は全て脇芽です、主茎はファインダーの外で蜷局を巻いてます。

……そういえば、この子の主茎はまだ切ったことなかったですね。
この巨大な主茎、解体したら挿し穂いくつ作れるだろう……。

マニアからしたら珍しい品種でもないですけれど、一応丈夫なホムセンネペンなので、
殖えたら殖えたで園芸好きの友人にでも送り付けたら、なんだかんだで幸せな余生を送ってくれそう。
トロピカルな雰囲気の袋を、簡単にいっぱい着けてくれますからね。

誰だよ前回の記事書いた奴。



屋外栽培スペース。
先日ついに桜も咲きましたね。
朝晩はまだまだ冷え込むものの、こうして高地性種は外に出せるようになってきました。
ただ、今期は越冬に際して力尽きてしまった個体もちらほらと居ます。
もっときっちり管理してあげないとですねー……。

この子たちについては、思うところもいろいろありますけれど、
その話は、次回以降ということで。



Muscari sp.
ブドウヒヤシンスの一種、学名のムスカリと呼称した方が園芸植物としては名が通ってるかも。
夜間飛行の花にも少し似てますよね。
私も将来は大学を卒業して魔法少女になるんです。
魔法少女の資格って、実は年齢制ではなく身長制限なんですよ、知ってました?

閑話休題。
春になると、割とどこにでも咲いてますよね。
……というか、うちの庭に植えた覚えないんですけど、どこから生えてきたんです?

どこにでも生えてることから蔑ろにされがちな花ですけど、
こうして近くに寄ってみると、結構綺麗な花なんですよ。
トライポフォビアには生理的に受け付けない造形してますけど。

初春の寒いうちから咲き始めるので、スノウドロップが冬の終わりを告げる花なら、
ムスカリは春の訪れを告げる花といってもいいのではないでしょうか。

いや、春になったら咲く花っていっぱいありますけどね。
……台無しだよ!!!



Veronica persica
ネモフィラ……に成れなかった雑草。
綺麗とは思うけど、花の大きさが違いすぎたのです。
ネモフィラといえば、某海浜公園の影響ですっかり市民権を得ましたけど、
真似しようとしても、びっしり埋め尽くすように植えないと隙間が目立って貧相なんですよね……。
個人でやるにはハードルがちょっと高いです。

属名から察する方も多そうですが、園芸植物であるベロニカの仲間です。
小さくて目立たないですけど、花自体は寄ってみれば綺麗ですね。
サオトメバナも花の盛り、雑草でも大抵は時期になれば綺麗な花を咲かすんですよ。
花が地味なイメージのイネ科でも、ラグラスみたいな観賞用の品種があるくらいですしね。
まあ、ラグラスはこぼれ種から雑草化するのでアレですけど……。



Aconitum nipponicum
ミヤマトリカブト

今年も出芽しましたが、今期は植え替えをしなかったので株の位置がめちゃくちゃです。
ハエトリグサみたいに隔年くらいでちょうどいいかなって思ったのですが、
さすがは根の植物、宿根草……毎年植え替えないとダメみたいですね。
今年の冬はちゃんと植え替えてやりましょう。

トリカブトは肥料喰いで、今の時期は特に養分を必要としていますが、
山野草なので濃い肥料は嫌いますので、薄めの液肥を小まめに与えるようにします。
あとは背が高くなるので、支柱を立ててやらないと風に負けて倒れてしまいます。
球根を傷付けないように、植え替えの段階で立てとくのが一番いいんですけどね。

いつか、トリカブトをプランターいっぱいに殖やしてトリカブトのお花畑を作るんです。
こういうこと書くと危ない奴みたいですけど、うちの子を無粋な目的に使わないでください><。

プロフィール
Author:左沢ねあ
Illustration:森野久真


コンクリートジャングル暮らしの現代エルフ、食虫植物をはじめ、ちょっと変わった植物を育ててます✨

毎週水曜日、日曜日の二回更新されます。
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